「インターンシップを実施するにはいくらかかるの?」
「インターンシップを導入した後も運営費がかかりそう」といった疑問をかかえる採用担当者様も多いと思います。
インターンシップは、学生が実務経験を積むための貴重な機会であり、企業にとっても将来の優秀な人材を見極める絶好のチャンスです。しかし、企業がインターンシップを実施するにあたり、どのような費用が発生するのかについてはあまり知られていないかもしれません。
本記事では、企業がインターンシップを実施する際にかかる費用について詳しく解説します。インターンシップの費用に関する理解を深めることで、より効果的なインターンシップを作り上げ、実施する手助けとなれば幸いです。
インターンシップを行なう重要性(メリット)

インターンシップとは、学生が一定期間、企業や組織で実際に働くことで、職場経験を積むプログラムです。
インターンシップの導入によりミスマッチの防止による早期退職の軽減や企業のブランド向上といった様々な観点でメリットがあります。
また、25卒就活生の3年生10月時点ではインターンシップの参加率が9割程度と、就活生がインターンシップに参加すること自体が当たり前となっている昨今。自社に合う優秀な学生を採用するにはインターンシップの導入といえるでしょう。
以下がインターンシップを導入することによるメリットです。
- 企業側のメリット
-
・優秀な人材を早期発見できる
・企業ブランドを向上させることができる
・入社後のミスマッチを防ぐことができる
・多くの学生に自社の魅力を知ってもらえる
・面接ではわからない学生の特性を知れる
- 学生側のメリット
-
・実務経験を積むことができる
・業界研究や企業研究に役立てることができる
・キャリアの方向性を確認できる
・特別ルートの選考へ進める場合がある
・人事と話す練習ができる
【参考】インターンシップを行うメリットとは!?企業側の視点から徹底解説
インターンシップにかかる費用の内訳

それでは、かかる費用の内訳について細かく見ていきましょう。
内訳は大きく「内部コスト」と「外部コスト」に分けられます。
内部コスト
内部コストは社内で発生する費用です。
・学生への給与(有給インターンシップの場合)
・学生の交通費・宿泊費
・時間面でのコスト(多忙な中インターンシップ導入に時間を取らねばならない)
・担当者(人事)の人件費
・設備、インフラコスト など
外部コスト
外部コストは、社外で発生する費用です。
・インターンシップ設計費
・会場費
・広告宣伝費
・自社グッズの製作費 など
インターンシップの導入には、さまざまなコストが伴います。企業はこれらのコストを計画的に管理し、インターンシッププログラムの成功に向けて投資を行う必要があります。
内部コストと外部コストの両方を考慮し、効率的かつ効果的なインターンシッププログラムを設計することが重要です。
インターンシップにかかる費用の相場

- 学生への給与
有償で実施する場合は時給1,100~1,500円の給与水準とする場合が一般的です。
給与がある場合学生のモチベーションや参加意欲は上がりますが、無給のインターンシップがほとんどです。
リクナビの調査によると学生の8割以上が有給のインターンシップに参加したことがないと答えました。
リクナビ就活準備ガイドより(学生給与) - 学生への交通費
移動量により金額は異なりますが、こちらもリクナビの調査によると6割以上の人事が「支給している」と答えました。
また、「支給している」と答えたうちの約7割が支給金額の上限を事前に決定しています。
リクナビ就活ガイドより(交通費) - 時間コスト
導入にあたって、求人の作成、インターンシップ実施後のプロセスの作成、といった運営に関して割く時間も必要になってきます。 - インターンシップ設計費
インターンシップの設計には学生にウケる企画の策定やワークショップの準備等、専門的な知識が必要不可欠です。そのため、プロの企画会社へ作成を依頼する場合も少なくありませんが、プログラム設計を外注する場合には30~200万円の費用が発生します。
企画設計のみの場合や設計から運営まで一気通貫してサポートする場合などサポート内容によって金額が異なるケースが大半です。 - 会場費
1,000~5,000円/時間、貸し会議室を借りるとなるとこのくらいの費用感です。貸し会議室は短時間の利用に適しており1dayのインターンシップなら最適でしょう。 - 広告求人費
数千円~30万円、利用媒体にもよりますが、大体の場合10万円以上の費用をかける必要があるでしょう。
費用を抑えるためにできる事

インターンシップの費用を抑えるためには、いくつかの有効な方法があります。以下に、具体的な方法を紹介します。
①オンラインで開催する
オンラインインターンシップは、企業がインターンシップにかかる費用を大幅に削減する方法の一つです。
メリット
- オフィススペースの節約: インターン生のための物理的な作業スペースを確保する必要がなくなり、オフィススペースやデスク、椅子などの費用を節約できます。
- 交通費の削減: インターン生が通勤する必要がなくなるため、交通費を支給する必要がありません。
- フレキシブルなスケジュール: オンラインインターンシップは、インターン生が自宅から参加できるため、柔軟なスケジュールで運営できます。
②インターンシップ助成金を使う
インターンシップを実施する企業向けに、政府や地方自治体から提供される助成金を活用できる場合があります。これにより、企業の負担を軽減することができます。
過去には京都や関東で助成金が設置されていました。
京都市インターンシップ助成金(詳細)
関東インターンシップ助成金(詳細)
メリット:
- 経済的支援: 助成金を受け取ることで、インターンシップの運営費用や教育・研修費用の一部をカバーできます。
- 応募の促進: 助成金から予算を確保することで、インターンシッププログラムをより魅力的にすることができ、優秀なインターン生を引き付けることができます。
注意点:
- 助成金の申請には一定の手続きが必要であり、申請書類の準備や提出に時間がかかる場合があります。また、助成金には条件があり、それを満たす必要があります。
③広告求人費を見直す
インターンシップの求人広告にかかる費用を見直すことで、コストを削減することができます。
メリット:
- 無料または低コストの広告プラットフォーム: ソーシャルメディアや大学のキャリアセンター、インターンシップ専用の求人サイトなど、無料または低コストで利用できる広告プラットフォームを活用できます。
- ターゲティング広告: 広告費用を効果的に使うために、ターゲティング広告(SNSなど)を活用することで、インターンシップに関心のある特定の学生層にリーチできます。
注意点:
- 広告費用を削減することで、応募者数が減少する可能性もあります。そのため、広告戦略を慎重に計画する必要があります。
④設計、運営をプロに任せる
インターンシップの設計や運営を専門のコンサルタントや企業に委託することも、費用を抑える一つの方法です。
メリット:
- 効率的な運営: 専門家に任せることで、プログラムの設計や運営が効率的に行われ、時間コストを大幅に節約することができます。
- 高品質なプログラム: 専門家の知識と経験を活用することで、高品質なインターンシッププログラムを提供できます。これにより、インターン生の満足度が高まり、企業のブランドイメージも向上します。
注意点:
- コンサルタントや外部企業に委託する際の費用も考慮する必要があります。ただし、長期的には内部での試行錯誤を避け、効率的な運営が可能になるため、総コストは削減されることが多いです。
これらの方法を実践することで、企業はインターンシップにかかる費用を効果的に抑えつつ、魅力的で効果的なプログラムを提供することができます。
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他社との比較

まとめ
インターンシップを実施するにあたり、企業が負担する費用は多岐にわたります。しかし、その費用をしっかりと見積もり、計画的に管理することで、インターンシップの効果を最大限に引き出すことが可能になります。
内部コストとしては、学生への給与、交通費、担当者の人件費、設備費用などがあります。一方、外部コストにはインターンシップの設計費、会場費、広告宣伝費などが含まれます。これらの費用の相場や具体的な金額も提示されており、企業が計画的に管理することが求められます。
また、費用削減のための方法として、オンライン開催、助成金の利用、広告費の見直し、専門家への委託が提案されています。企業はこれらのポイントを押さえ、効率的かつ効果的なインターンシッププログラムを設計することが重要です。
本記事で紹介した各種費用を参考に、企業がインターンシップを効果的に実施できるよう願っています。
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一度作成させていただいたプログラムは翌年以降にも無料でご利用いただけますので、
採用を強化したいタイミングで是非、プロへの相談をご検討ください。

著者
原田尊
株式会社Motivateインターン生。近畿大学3年。インターンシップに参加することと導入していただくことの有用性を広めるために活動中。
趣味は運動とアニメ鑑賞。
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